ことば以外
熊本市国際交流振興事業団発行のニュースレターで「ちょっとにほんご」というコラムを担当させていただいています。以下、最近の記事を書いておきます。
アジアのいろいろな国から来た学生たちと話していると、ことばは通じるけどちょっと違和感がある、と感じることがあります。そのひとつが立ち話をする時の話し手と聞き手の距離。「もうちょっと離れてください。」といいながら一歩下がると、学生は一歩近づいて「先生は私が嫌いですか」と悲しそうな顔。「そういうわけじゃないんだけど。恋人じゃないし。」といってもわかってもらえません。どうやら日本人は話し手との距離が遠いようで、日本語が上手になるにつれ、学生たちも話すときに相槌やら、相手との距離やら、おじぎをしながら挨拶したりと、ことば以外の言語要素を自然に学んでいくようです。